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今年もどうぞよろしくお願いいたします

皆さま、あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

我が家は大晦日、山形県鶴岡市におりました。
お腹いっぱいにお食事をいただいた後は、紅白を見ながら
途中で温泉に入ったり、年越しそばをいただいたり。

明け方はなんと大きな大きな雷で目を覚ましまして。
翌朝、訪れた荘内神社では大雨&稲妻に見舞われました。
一体どんな幕開けなのか、と不安になりましたが日本海側のこの地方では
冬の雷はよくあることだそう。
「雷が雪を連れてくる」なんて言われているそうです。

大きいどころか小さい目標もたてず、まったりと普段通りにお正月を過ごしました。

このところ、読書記録をブログにまとめておりませんでしたので、
1年をまとめて。

昨年は84冊の本を読んだようです、ワタクシ。
2014年はもう少し読みたいです、できれば。

2013年の読書メーター
読んだ本の数:84冊
読んだページ数:26469ページ
ナイス数:2536ナイス

稲荷の家稲荷の家感想
「きみはいい子」と同じく、どろりとした水に足を浸けたような苦い感覚。著者と同世代の私は、昭和の時代に流れた空気を思い出すと、怪しいものを売るおじさんもいたなぁ…と何だかとても懐かしい。時代が少し変わっても、「家」の中の権力に押しつぶされてしまう子供の苦しみは変わらない。家族の在り方を自問自答した年末。
読了日:12月29日 著者:中脇初枝
パリ警察1768 (徳間文庫)パリ警察1768 (徳間文庫)感想
翻訳ものに似た文章や構成で、題材も好きなので新鮮に楽しめた。生臭い匂いが終始漂うような小説は真梨さんならでは、という感じ。
読了日:12月25日 著者:真梨幸子
シンメトリー (光文社文庫)シンメトリー (光文社文庫)感想
姫川の勘が冴えわたる短編集。1話20分で半身浴にちょうどよいボリューム感です。相変わらずいい女っぷりですが、陰の部分もあり、何度出会っても魅力的な人物ですね。
読了日:12月20日 著者:誉田哲也
調律師調律師感想
以前読んだ「邂逅の森」と同じ作者とは思えないほど、スマートな印象な作品で驚いた。調律師という奥深く、繊細な仕事はもちろん共感覚についても知らなかったので興味深く読んだ。途中、震災を機にラストも変わり、それはそれで納得。作者の言い訳(?)がまた心に残り、今後こういう作品が増えていくように思う。
読了日:12月17日 著者:熊谷達也
ボランティアバスで行こう!ボランティアバスで行こう!感想
一口にボランティア、支援といっても、十人十色。物質的にも精神的にも様々で、奥深いことがよくわかりました。難しい問題ではあるけれど、どうにかして関わって共に生きていきたいと強く思わされた、メッセージ性の強い小説でした。それだけでなく、小技のきいたラストがまた小説としての面白さをひきたて、友井さんの他の作品をもっと読んでみたいと思わされました。
読了日:12月10日 著者:友井羊
きみはいい子 (一般書)きみはいい子 (一般書)感想
予定通りに進むことはまずなかった長男の子育て中を思い出した。自分がもし虐待を受けていたら間違いなく同じ道を歩んだだろうというギリギリの精神状態の中で過ごした毎日だったから、「べっぴんさん」には泣かされた。そして育てにくい子に手を差し伸べてくれる「こんにちは、さようなら」にも。すぐ近くにある現実なのだから、そんなとき力になれる人になりたいと強く思った。
読了日:12月6日 著者:中脇初枝
金曜日の編み物クラブ金曜日の編み物クラブ感想
編み物をしていると、この作業が果てしなく続くかのように感じる。でも必ずゴールがやってくる。それはちょっと嬉しい反面、淋しかったり。そしてゴール地点で振り返ってみると、最初より少し自分が成長している事に気付いたり、考え方が変わっていたりすることもある。この本を読みながら、編み物をした時と同じ気持ちになり、女性たちの変化が心地よかった。良い本に出会えた。
読了日:12月4日 著者:ケイトジェイコブス
ようこそ、わが家へ (小学館文庫)ようこそ、わが家へ (小学館文庫)感想
書下ろしだし、字も大きめだし、タイトルも易しい感じだし。。。と思って読み始めたら、ちゃんと骨太の小説でした。日常に潜む悪意や不正、行き場のない怒りや職場でのモヤモヤ感。どれもリアリティがあって、とても面白い作品でした。穏便であることは現代社会においては大切。でも立ち上がる時が一回くらいあってもいいかな、と勇気づけられました。
読了日:11月29日 著者:池井戸潤
少し変わった子あります (文春文庫)少し変わった子あります (文春文庫)感想
一度読んで全てをちゃんと理解するのは難しいかもしれない。哲学を学んだ後のような疲労感が少し残る。でも美しく食事をすること、孤独と向き合うことをこれからしばらくの目標にしてみようと思った。
読了日:11月17日 著者:森博嗣
ママン愛人(ラマン)ママン愛人(ラマン)
読了日:11月11日 著者:佐藤亜有子
幸せの条件幸せの条件感想
誉田作品だと俄かには信じがたいほど爽やかな小説。「生きるぼくら」にも「和菓子のアン」にも似ているようには感じながらも、主人公の成長に感動した。身体を動かして、自分の食べるものを自分で作ることで得られる充足感を私もあじわってみたくなった。
読了日:11月6日 著者:誉田哲也
ヒートアップヒートアップ感想
ハリウッド映画を観た後のような気分。「魔女は甦る」で感じた恐怖を思い出し、ドキドキする。謎解き部分はしっかりと違う人を疑わせてもらったし、スケールの大きな物語はとても面白かった。ラストに御子柴弁護士の名前が出てニヤリ。
読了日:10月31日 著者:中山七里
ロマンティックな旅へ―イギリス編ロマンティックな旅へ―イギリス編感想
イギリスを訪ねたくなるのはもちろん、「ツバメ号とアマゾン号」や「トムは真夜中の庭で」など未読の作品をぜひ読んでみたくなった。「くまのプーさん」や「ピーター・パンとウェンディ」など知っているつもりで、実は原作を読んでいなかったことにも気が付き、巻末の参考文献がとても役に立ちそう。図書館本だが手元に置いておきたい一冊。
読了日:10月27日 著者:松本侑子
花の鎖 (文春文庫)花の鎖 (文春文庫)感想
序盤で違和感を感じ、中盤にかけて「もしや…」と思い、人物相関図を書いてみながら物語は終盤へ。鎖が繋がっていく感覚はとても心地よく、りんどうやきんつば、コスモスといった脇役たちの存在感も程よくて、久しぶりに良い小説に出会えたと思いました。ドロドロした湊かなえを期待している人には肩すかしかと思いますが。
読了日:10月20日 著者:湊かなえ
七色の毒 (単行本)七色の毒 (単行本)感想
今のところハズレがない中山七里さん。短編小説の良さを堪能できるテンポのよいミステリーでありながら、一話読むごとにやりきれなさが残る、まさに「七色の毒」でした。犬養刑事にはとても魅力を感じるけれど、「切り裂き~」が未読なので、そちらを読むのが今からとても楽しみ。もしかしたら日常に、すぐ近くにあるかもしれない「毒」を感じて恐ろしくもある、面白い連作短編でした。
読了日:10月16日 著者:中山七里
ソウルケイジ (光文社文庫)ソウルケイジ (光文社文庫)感想
姫川シリーズの面白さの一つに、事件解決に主人公だけが鮮やかな活躍をするのではないところが挙げられる。「ストロベリーナイト」ではガンテツが、今作では日下がそれぞれのやり方で切り込んでいく。一方、玲子は玲子のやり方で。今作は真相が早くから見えているようで見えず、薄闇を歩いていたところ急に光が差したかのようで、とても面白かった。時折挟まれるユーモアにホッとする。
読了日:10月14日 著者:誉田哲也
ボディ・レンタル (河出文庫―文芸コレクション)ボディ・レンタル (河出文庫―文芸コレクション)
読了日:10月8日 著者:佐藤亜有子
ストロベリーナイト (光文社文庫)ストロベリーナイト (光文社文庫)感想
殺人ショーに昂揚する異常な感覚はどうにも理解出来ず、グロい描写は気分が悪くなるほど。肩肘を張った姫川玲子も最初は好きになれなかったけれど、勢いのある筆力に押され読み進めると、姫川もガンテツも井岡も魅力的な人物に。次作も購入済み!
読了日:10月7日 著者:誉田哲也
Q.E.D.証明終了(2) (月刊マガジンコミックス)Q.E.D.証明終了(2) (月刊マガジンコミックス)
読了日:9月29日 著者:加藤元浩
Q.E.D.証明終了(1) (月刊マガジンコミックス)Q.E.D.証明終了(1) (月刊マガジンコミックス)
読了日:9月29日 著者:加藤元浩
Do Da Dancin'! 4 ヴェネチア国際編 (オフィスユーコミックス)Do Da Dancin'! 4 ヴェネチア国際編 (オフィスユーコミックス)
読了日:9月29日 著者:槇村さとる
フェイスブック ---子どもじみた王国フェイスブック ---子どもじみた王国
読了日:9月25日 著者:キャサリン・ロッシ
犯罪小説家 (双葉文庫)犯罪小説家 (双葉文庫)感想
初読みの作家さん。自殺サイト幹部を探る過程が面白いのだけれど、やや冗長感が否めない。「落花の会」や森はどこかに存在しそうで、怖いような近づいてみたいような。オノミツさんはいいキャラ。
読了日:9月10日 著者:雫井脩介
春を嫌いになった理由(わけ) (光文社文庫)春を嫌いになった理由(わけ) (光文社文庫)感想
ホラー要素の入ったミステリー。でも霊能力者に対する瑞穂の冷めた視線や、ちょっとコミカルな表現がバランスよく、単純に楽しめた作品。子供の頃、このテの番組を見た後、一人で寝られなくなったのを思い出す。オチも好き。
読了日:9月4日 著者:誉田哲也
和菓子のアン (光文社文庫)和菓子のアン (光文社文庫)感想
流行りの本を読むのは天邪鬼だから気が進まない。というわけで、ほとぼりが冷めたころになって手にしたわけですが、どうしてもっと早く読まなかったのよ~っと後悔しました。アンちゃんは可愛くて前向きで、好感を持てる女の子。和菓子の奥深くを知るにつれて、「和」の魅力にどんどん引き込まれていきました。デパートの和菓子店という点がまた複雑で面白く、昨日はつい閉店間際のデパートへ出かけてしまいました。働くってこんなに面白いことなんだと、みつ屋の店員さん達が羨ましくなりました。
読了日:8月31日 著者:坂木司
Do Da Dancin'! 3 ヴェネチア国際編 (オフィスユーコミックス)Do Da Dancin'! 3 ヴェネチア国際編 (オフィスユーコミックス)
読了日:8月30日 著者:槇村さとる
Do Da Dancin'! 2 ヴェネチア国際編 (オフィスユーコミックス)Do Da Dancin'! 2 ヴェネチア国際編 (オフィスユーコミックス)
読了日:8月30日 著者:槇村さとる
Do Da Dancin'! 1 ヴェネチア国際編 (オフィスユーコミックス)Do Da Dancin'! 1 ヴェネチア国際編 (オフィスユーコミックス)
読了日:8月30日 著者:槇村さとる
VSVS感想
産みの親と育ての親、そして息子が容疑者となる殺人事件。ある1つの点に向かっているのに、どこかちぐはぐでバラバラな印象が否めない小説。紙の上だけで描かれた話で、人物に血が通っていない印象。大きな事件を起こすまでの濃さがあればよかったのに、と残念です。
読了日:8月23日 著者:矢口敦子
北斗 ある殺人者の回心北斗 ある殺人者の回心感想
読み終わった直後、中公文芸賞に決まったと新聞で読み、より多くの人がこの作品を手に取ることになるのだなと思った。酷い虐待を受けて育った北斗の胸の裡は奥深く、他人が安易に覗き込んではいけないような暗さがある。それを丁寧に丁寧に書き進めた石田さんの文章には血が通っている。北斗が犯した罪に相当する刑罰についてはいくら考えても答えが出ない。いつかもう一度読みたい作品。
読了日:8月20日 著者:石田衣良
背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫)背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫)感想
前半のホラー的要素、ラストに向かってたたみ掛ける謎解き。どちらも楽しめるお得感。ただやっぱり子供が亡くなる話は読んでいてつらいし、やりきれなさも残る。。。真備のミステリアスさと自由さはとても魅力的。
読了日:8月15日 著者:道尾秀介
背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)
読了日:8月13日 著者:道尾秀介
橋 (文春文庫)橋 (文春文庫)感想
記憶に残る衝撃的な二つの実在した事件を描いた小説。ノンフィクションのように思える文体で、脳内が少し混乱する。作者は二つの事件を起こした女性たちが育った環境や時代を掘り下げようと、その母たちの育った環境まで遡る。夫を殺害してバラバラにした、大川ちひろの思春期以降がすっとばされた感あり、腑に落ちない部分もあるが、全体としては面白かった。こういう小説は嫌いじゃない。
読了日:8月11日 著者:橋本治
生きるぼくら生きるぼくら感想
泣かせるポイント満載のエンタメ小説。と、冷静に分析しつつも、しっかり泣かせてもらった。爽やかなラストにじんわりして、本を閉じた後しこりのように胸に残ったのは、純平が語る「勝ち組」「負け組」のこと。いじめられて引きこもり、発起して田舎で農業を営むのは「熾烈な競争から脱却する」ことだと語った純平の言葉に傷つく人生の胸の痛みに共鳴しながらも、心のどこかで自分自身もそう思ったかもしれないということに気が付いたから。
読了日:8月8日 著者:原田マハ
ふくわらいふくわらい感想
物語の序盤、定の幼少期は暗くて何だか黴臭い。このままドロドロとした底なし沼にはまるのかと思いきや、静かでどこか達観したような定の生き方は予想外でもあった。一方で目には見えない、ぽっかりとした空白みたいなものや答を探し続けているような定や守口廃尊に自分を重ねてみたりして、共にあがいてみる。モヤモヤしたものが今でも胸に残ったままだけれど、人生なんてきっとこれでいいのだと一応納得してみる。読む側の精神状態によって受け止め方が違うんじゃないかなと思える一冊。とりあえず私にとっては一件落着。
読了日:8月3日 著者:西加奈子
ゴルフ場殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)ゴルフ場殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)感想
今よりもはるかに不便な時代のミステリーなのに全く違和感を感じることなく、読者を引き込む力は、本物ゆえの成せる技なのだろう。推理物として、とても面白いというわけではないけれど、訳も読みやすくて楽しめた。タイトルの強引さもなかなか。
読了日:7月31日 著者:アガサクリスティー
解錠師 (ハヤカワ・ミステリ文庫)解錠師 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
独特の言い回しに慣れなくて、翻訳小説は正直ちょっと苦手だったけれど、これはテンポよく読めて、なかなか面白い小説だった。以前「ほこ×たて」で、どんな鍵でも開けられる人が出ていたが、その時に見た鍵の構造を思い浮かべながら読んだ。マイクルが解錠する姿を横で見ているような緊張感も味わえた。 今なら引き返せる、という表現が何度か出るものの、突き進んでしまったマイクルの心理もよく分かるし、「話さない」ことで生まれる信頼関係もあるのだと興味深かった。
読了日:7月24日 著者:スティーヴ・ハミルトン
文藝春秋 2013年 08月号 [雑誌]文藝春秋 2013年 08月号 [雑誌]
読了日:7月18日 著者:
禅は急げ!   落護寺・雲水相談室事件簿禅は急げ! 落護寺・雲水相談室事件簿感想
落伍寺と呼ばれ、参拝客も集まらない山奥の寺を支えるべく考案されたイケメン修行僧による相談室。と聞くと、とても面白い題材だと思う。悟りを開いたお坊さんの説教はさぞかし心に響くだろうと。しかしこのお坊さんは何だかとても普通で、修行の途中ゆえなのか俗っぽい。高みから見下ろされている感がなく、共に歩んでくれそうな温かさが心地よい。続きがありそうな予感がするのもまた良い。
読了日:7月15日 著者:桂美人
倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)感想
YAシリーズとはいえ読み応えのある内容で、アラフォーでも充分に楽しませて頂きました。戦時下のミッションスクールとは舞台だけとっても何かありそう。ただ軽い読み物ではなく、皆川さんならではの時代考察がリアリティをもって読者に空気感を伝えてきます。閉鎖的な空間ではしばしば起こりうる女同士の諸々が描かれ、堪能いたしました。
読了日:7月9日 著者:皆川博子
舟を編む舟を編む感想
三度の飯よりバレエが好き、という妹に向かって兄が一言。「僕は何をしたらいい?」。辞書作りであれ、料理であれ何であれ情熱を傾けられるものを持つ人を、そこまでの物を持たない者は羨み、憧れ、嫉妬する。しをんさんの描くヲタクな世界はやっぱりディープではあるけれど、海を渡る風のように爽やか。辞書をもっと「読んで」みようと思った。
読了日:7月4日 著者:三浦しをん
神去なあなあ日常神去なあなあ日常感想
タイトルにもあまり惹かれずスルーしていた作品だが、息子が図書室で借りてきてくれたので読んでみた。読み始めてすぐ「林業か…」と期待値が下がったが、しをんさんの選びとる言葉の明確さ、分かりやすさに引き込まれたまま読了。都会に暮らしていると自然の恩恵をうけて生きていることを忘れがち。無理矢理にでも自然や山の神様と共存する世界に飛び込んだ勇気を、少し羨ましくも感じた。
読了日:6月28日 著者:三浦しをん
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)感想
特別なことは何も起こらないという異色のクリスティ作品。良妻賢母を自負して生きてきた自分を、ふと振り返ったときに見えてしまった、聞こえてしまった、あの時の言葉の裏に隠された相手の心理。人は皆、立ち止まったときにしか発見できないことがあるのだと教えられた気がする。栗本薫さんの解説の通り、とても悲しくて恐ろしい小説には間違いない。私の心にも警鐘を鳴らしてくれた。
読了日:6月23日 著者:アガサ・クリスティー
第三の時効 (集英社文庫)第三の時効 (集英社文庫)感想
捜査一係の個性的な班長3人を軸に描かれる硬派な刑事たちの短編集。相変わらずのスピード感を堪能した。検挙をひたすらに求める捜査に違和感なく読者を引っ張り込むのは横山氏の筆力ゆえ。
読了日:6月16日 著者:横山秀夫
雪と珊瑚と雪と珊瑚と感想
静かで賢い女性たちがたくさん登場する物語。本音をはっきり口にはするけれど、感情的にはならない。良い距離感を保ったままの人間関係が心地よい。珊瑚の、21歳とは思えない言葉の選び方がとても好き。
読了日:6月11日 著者:梨木香歩
インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実 (徳間文庫)インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実 (徳間文庫)
読了日:6月5日 著者:真梨幸子
IN (集英社文庫)IN (集英社文庫)感想
桐野作品にしては毒が薄い。もっと濃いものを期待して読んだので、肩すかし感が残念。タマキ自身の恋愛も、「無垢人」の謎ももっともっとドロドロして欲しかった。〇子を探す過程で出会う千代子やモーチャなどの人物たちのグロテスクさはさすが。まさに私が追い求める人物像だったりもする。
読了日:5月30日 著者:桐野夏生
毒殺魔の教室 (下) (宝島社文庫 C と 1-2)毒殺魔の教室 (下) (宝島社文庫 C と 1-2)感想
小6にしてはかなり大人っぽい子供が集まったという印象が否めないクラスで起こる毒殺事件。偶然にも先日読んだ「ある少女にまつわる殺人の告白」が同じようにインタビュー形式で進むが、どちらも似たような印象だった。この手の作品には思い切り驚くような結末を期待しすぎてしまうのかもしれない。
読了日:5月22日 著者:塔山郁
毒殺魔の教室 (上) (宝島社文庫 C と 1-1)毒殺魔の教室 (上) (宝島社文庫 C と 1-1)
読了日:5月19日 著者:塔山郁
かたみ歌 (新潮文庫)かたみ歌 (新潮文庫)感想
久しぶりの朱川さん。昭和の商店街を舞台にした連作短編集。幽霊に会ったことはないけれど、死者はこんな風にさりげなく私達の前に現れているのかもしれない、なんて思ったりもする。良き時代の、ノスタルジックな商店街に思いを馳せる朱川さんならでは、の世界。やっぱり大好き!「朱鷺色の兆」が心に残り、ラスト「枯れ葉の天使」でほろり。
読了日:5月16日 著者:朱川湊人
ある少女にまつわる殺人の告白ある少女にまつわる殺人の告白感想
家庭内暴力から逃げ出せず、悪循環に陥ってしまう夫婦、家族がうまく描かれている分、読んでいてとても苦しい。とにかく苦しい小説だった。インタビュー形式のミステリーはどれも似たような感じが否めない。
読了日:5月13日 著者:佐藤青南
家日和 (集英社文庫)家日和 (集英社文庫)感想
ほんのりあったかい短編集。益田ミリさんの解説で、奥田さんのエッセイを「よそん家をのぞき見しているような」と表現していますが、本書もまさにそんな感じ。「サニーデイ」や「妻と玄米御飯」は、分かるな~と相槌を打ちながら読んでしまうし、「家においでよ」には、ほろりとするし、全部面白かったなぁ。
読了日:5月8日 著者:奥田英朗
公開処刑人 森のくまさん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)公開処刑人 森のくまさん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
中山七里さんの「カエル男」と似たイメージだがストーリーはカエルの方が深かった。文章が読みやすく勢いがあって面白いけれど、もう一つ何かあるとよかったかな、と。連休のお楽しみ読書にはぴったりだったけど。
読了日:5月6日 著者:堀内公太郎
動機 (文春文庫)動機 (文春文庫)感想
短編とは思えないほどの満足感。どれも秀逸な作品で、面白く読んだ。スピード感もあり、一気読みせずにはいられなかった。
読了日:5月5日 著者:横山秀夫
ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)感想
身体だけは丈夫で医者とは縁がなかった少女時代。近所の小児科の本棚に並ぶ乱歩が読みたくて、本だけを借りに通っていた頃を思い出す。少年探偵団シリーズに心躍らされ、乱歩の魅力にとりつかれた人物に共感し、マニアックな情報を興味深く読む。大輔と栞子さんの距離も縮まりつつあるし、ヒトリ書房とのわだかまりも溶解したし、物語は終盤へ向かっているね。
読了日:5月1日 著者:三上延
「生きること」と「死ぬこと」―人はなぜ自殺するのか「生きること」と「死ぬこと」―人はなぜ自殺するのか感想
柳美里「自殺の国」を読み、自殺をする人、ぎりぎりで引き返す人の心理を学問的に知りたくて手にとった一冊。長年、自殺未遂者のケアなどに携わってきた著者が自殺の歴史や哲学…など多方面から切り込んでいるため、とても興味深く読んだ。私は太宰や芥川を敬愛しているから自殺は美しいものと思って生きてきた。ただし現代は著者が訴えたように一人でも多くの自殺志願者を救わなくてはならない、と改めて考える。周囲の人の「気付き」で救われる命がたくさんある。
読了日:4月29日 著者:大原健士郎
新版 チェブラーシュカとなかまたち新版 チェブラーシュカとなかまたち感想
ビブリア古書堂のドラマを見た娘が学校の図書室で借りてきた一冊。チェブラーシカ好きの彼女も今と違う当時の姿に面食らったようでした。「はじめに(これは読まなくてもいいのです)」と注釈の入るところからして引き込まれ、何物にも分類されないチェブラーシュカに寄り添って読了。集まってはお茶を飲んだり、話をして楽しく過ごす「なかよしの家」がどこかにあるような気がします。
読了日:4月28日 著者:ウスペンスキー
自殺の国自殺の国感想
私は果たして娘を、生きて大人に育てられるのかと不安にかられた。ギリギリのところで生きていた思春期を思い出し、胸がえぐられる思いで読んだ。でも何故か傷口に塩を塗るような柳美里がとても好き。百音がギリギリで引き返したのは、おばあちゃんに愛された記憶があったから。誰かから無償で愛される記憶があれば人は生きていけるかもしれないと少し希望。
読了日:4月21日 著者:柳美里
バレエ食 バレリーナなら必ず知っておきたい食事のことバレエ食 バレリーナなら必ず知っておきたい食事のこと感想
今までは体型を気にしなかった9歳の娘も、そろそろ油断していると太る頃かなぁと思い、手に取った。持久力をつける食材、筋肉に良い食材…要は和食中心にバランスよくきちんと、でも量は食べ過ぎない、という基本的な事を再認識できたし、手元に置いておきたい良い本だと思う。
読了日:4月17日 著者:成田和子,富村京子
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年感想
色彩を持たない多崎つくるは、まさに自分の姿。特徴や個性がなく、自分に自信がない。拒絶された経験も胸につかえたまま。過去と対峙することが彼にとっての礼拝、「巡礼」になり、光へ向かっていく余韻を残す。新鮮さはないかもしれないが、人物の会話をはじめ、村上春樹独特の空気感を堪能できる傑作だと思う。
読了日:4月17日 著者:村上春樹
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)感想
カズオ・イシグロ作品を読んだのは初めて。敷居が高いと敬遠気味だったが、思い切って触れてみる。起伏やスピード感はないものの、先には何が待っているのかと不安や静かな恐怖がある。悲しい運命を背負った主人公たちだけれど、穏やかな言葉で語られるので不思議な浮遊感をも味わう。自分が同じ境遇であったなら、こんな風に静かに生きられるかなと自問。もっともっとあがき続けるんじゃないかな。
読了日:4月12日 著者:カズオ・イシグロ
まほろ駅前番外地 (文春文庫)まほろ駅前番外地 (文春文庫)感想
映画やドラマは観ていないけれど、脳内イメージは完全に瑛太と松田龍平で読む。曽根田のばあちゃんの思い出話に登場する「行天」がとてつもなく魅力的。生きていると色々あるし、時々全てを投げ出したくなるけど、こんな本に出会えるならもう少し頑張るか、と思えたりもする。
読了日:4月4日 著者:三浦しをん
レ・ミゼラブル (下) (角川文庫)レ・ミゼラブル (下) (角川文庫)感想
名作とはいえ、ここまで役者が揃った小説も珍しい。脇役に据えられるべき人々も個性豊かで、どこに気持ちを置いていいか迷うほど。男も女も子供も、活き活きと幸福に生きることのできる理想の社会がいつか実現される日を心から願う。アンジョルラスが凛として魅力的。
読了日:4月3日 著者:ヴィクトル・ユゴー
レ・ミゼラブル (上) (角川文庫)レ・ミゼラブル (上) (角川文庫)感想
映画に感動し、小さい頃読んだきりの原作に触れてみたくなった。でも完訳には手を出す勇気がなく、まずはこちらから。翻訳がとても読みやすい。
読了日:3月28日 著者:ヴィクトル・ユゴー
贖罪の奏鳴曲贖罪の奏鳴曲感想
若干のもやもや感は残るものの、噂通りのどんでん返しに舌を巻き、法廷シーンの勢いには鳥肌が立ち、御子柴少年が「熱情」に出会う場面では少女のひくピアノが聞こえてくるかのような臨場感を味わった。「切り裂きジャック~」も、今からとても楽しみ。
読了日:3月19日 著者:中山七里
木かげの家の小人たち (福音館文庫 物語)木かげの家の小人たち (福音館文庫 物語)感想
福音館文庫10周年記念のカバーに強く惹かれて購入。大人になってから児童書を読む機会はとても少ないけれど、美しい言葉や情景、ゆりの心情や背景の描き方、すべてに胸を打たれ、涙しながら読んだ。現代の子供たちはこういう本にこそ触れるべき。戦争の苦しさや悲惨さの描き方がわざとらしくなく、心にすっと入ってくる。子供たちが自立へと向かうラストもまた良い。続編もぜひ読みたい。
読了日:3月14日 著者:いぬいとみこ
魔女魔女感想
マイブームの「魔女」つながりで選んだ本。以前「ピース」を読んだときにも感じましたが、会話にリアリティがないのがいちいち気になってしまい、ペースダウン。登場する女性たちにも共感できなかったのが残念です。
読了日:3月9日 著者:樋口有介
うつくしい人うつくしい人感想
人の目ばかりが気になる百合に共感しつつも、「旅に出て恋でもするのか」とおばさん的な目線で読み進めた。出会いには間違いないけれど、こんな出会いだったか、と意外性も加わり、とても面白かった。百合が再生していくのと同時に私の胸の中にも清涼感が広がってきた。「百合ちゃんが満タンになった」という言葉に思わず涙。私も時々、満タンになって自分を持て余す。
読了日:3月1日 著者:西加奈子
スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)感想
現代の作品にはない安心感の上で、ゆったりと余裕をもって読むことができるところが、古典の醍醐味で何とも心地よい。当時の英国のしきたりや生活習慣、お屋敷の様子など大変興味深く読んだ。クリスティー文庫2冊目読了。
読了日:2月27日 著者:アガサクリスティー
僕はお父さんを訴えます (『このミス』大賞シリーズ)僕はお父さんを訴えます (『このミス』大賞シリーズ)感想
裁判のことが分かりやすく描かれているので、主人公と同世代の子供にも読ませようかと思いつつ、進んでいくと…やはりもう少し先のばしにしよう、かと。テンポよく読めるけれど、読者に残されたものは重い。絶対的な存在として居座る父親と戦った少年の勇気に胸を打たれる。
読了日:2月20日 著者:友井羊
新・魔女図鑑新・魔女図鑑感想
子供向けに簡潔に、でも要点をおさえて描かれた魔女についての絵本。角野さんは魔女について相当の知識があるようなので、それを上手い具合に整理なさったと思う。魔女についての夢が広がった。
読了日:2月17日 著者:角野栄子
魔女の薬草箱魔女の薬草箱感想
小6の息子が卒業論文のテーマに(私の誘導で)「魔女」を選んだ。歴史や魔女の生態(?)、薬草のことを手始めに知るにもってこいの本。植物のイラストや資料がとにかくたくさん載っているので、隅々まで楽しめる。私たちは植物の力で生かされていると改めて感じたし、山の中には毒も宝もいっぱい。魔女の魅力をもっと解き明かしたい。
読了日:2月17日 著者:西村佑子
土の中の子供土の中の子供感想
何度触れても心が痛くて、慣れることができないのが虐待や暴力の話。恐怖や絶望感、厭世感を味わいながらも「生きる」主人公に胸をうたれた。感動的なストーリーではない分、リアルさが伝わってくる。そこにある現実として考えさせられる。主人公、作者ともに「小説というものに、随分と救われ」、「生きる糧であり続けた」ということに共感。まさに私にとっても小説は生きる糧だから。
読了日:2月13日 著者:中村文則
パーカー・パイン登場 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)パーカー・パイン登場 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)感想
帯によると「飽きっぽい双子座」向きの一冊だそう。気軽に楽しめる短編集。幸せでないと相談にくる人々を満足させる、痛快ともいえる方法も楽しめたけれど、後半にはパーカー・パインを旅に出してしまうという中途半端さが何ともいえず楽しい。このクリスティ文庫、全巻制覇してみたいな。
読了日:2月12日 著者:アガサクリスティー
隣人隣人感想
永井さんらしい、ぞわっとする短編集。「秘密は日記に隠すもの」を読んで永井ファンになった身としては、こちらには少し物足りなさを感じてしまった。でも十分楽しめた一冊。
読了日:2月5日 著者:永井するみ
アミダサマ (新潮文庫)アミダサマ (新潮文庫)感想
粘っこい空気感に包まれつつ、読了。まほかるさんらしい作品ではあるけれど、相性が悪かったのか引き込まれず残念。
読了日:1月30日 著者:沼田まほかる
夏を喪くす (講談社文庫)夏を喪くす (講談社文庫)感想
気持ちを張りつめて強く生きる女性たちを描いた短編集。もう少し力を抜けばいいのに、と力を抜き過ぎながら生きている私は思ったりして。原田さんの持ち味が存分に出ている作品集ではないような印象。
読了日:1月24日 著者:原田マハ
ダブル (双葉文庫)ダブル (双葉文庫)感想
乃々香のねちっこさ、自分の都合のいいようにしか解釈しない身勝手さが最初から最後まで鼻につく。ただこういう距離感の母娘関係は今、とても多いと思う。自分もこうだったと思い当たるところもあり、また娘を持つ身として現実味を帯びたホラーという感じ。
読了日:1月22日 著者:永井するみ
最悪のはじまりは、 (『このミス』大賞シリーズ)最悪のはじまりは、 (『このミス』大賞シリーズ)感想
初読みの作家さん。勢いのあるストーリーでノンストップで読める一冊。救いのない娯楽作品(ん?矛盾しているか…)といった感じで、もう少し深みが加わればもっと面白かったかも。依存症は病気だと分かってはいるけれど、この人達を果たして病気と呼んでいいのかモヤモヤ感が残る。
読了日:1月20日 著者:塔山郁
水の柩水の柩感想
以前「週刊ブックレビュー」に出演された時に道尾さんが『棺』ではなく『柩』を選んだ理由を語っておられた。その意味がストンと胸に落ちてきた。四角で囲って逃げ場のない『棺』ではなく、どこかに魂の抜け場所がある『柩』。蓑虫のエピソードも深い。
読了日:1月17日 著者:道尾秀介
ボトルネック (新潮文庫)ボトルネック (新潮文庫)感想
面白く読んだ。でもラストが何だかよくわからなかった。自分の読解力不足が不甲斐なく、リョウの気持ちと相まって何だか切ない。
読了日:1月15日 著者:米澤穂信
希望 (文春文庫)希望 (文春文庫)感想
少年犯罪をこういう展開で書くのは新しい。罪を犯してしまった少年とその家族、被害者遺族、カウンセラー、刑事に雑誌記者と役者が揃った割に盛り上がりに欠ける感があり、やや残念。
読了日:1月10日 著者:永井するみ
傍聞き (双葉文庫)傍聞き (双葉文庫)感想
胸がぎゅっと苦しくなるような切ない短編集。それぞれが持つ傷みや悩みや苦しみがストレートに伝わってきて、とても切ない。表題作と、消防士さんの話「899」が特に心に残る。切ないけれど温もりのある話。
読了日:1月8日 著者:長岡弘樹
五辧の椿 (新潮文庫)五辧の椿 (新潮文庫)感想
読み慣れない時代小説も、ミステリー仕立てのおかげか、大先生の筆力のおかげか、テンポよく楽しみながら読了。今年はたくさんの山本作品に触れてみたいと思う。復讐の方法は明らかに間違っている。法に背いていなくても人としての罪もあること、深く考えさせられる一冊。
読了日:1月2日 著者:山本周五郎

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つきみ

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男子高校生と女子中学生を持つママです。
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